【こねずみ物語 第八話 こねずみの帰還】
「みやげ話」
こねずみは、家に帰ってきました。そして、母ねずみに言いました。お母さん、夢を持つことを学んだよ。愛を学んだよ。感謝を学んだよ。幸せのありかを知ったよ。言葉の力を学んだよ。いろんな経験をしてきたよ。
母ねずみは、こねずみに言いました。素敵な体験をしてきたね。みんなにも会って、旅の話をしてきなさい。
「かがやきを放つ町」
こねずみは思いました。久しぶりに町を歩くとすべてが輝いてみえる。嬉しいな。
そこへ、ゆこねずがやってきました。
ゆこねずは、こねずみに言いました。以前と何か雰囲気が違うね、何か大人になった気がするよ。かっこいいよ。
こねずみは応えました。それは、すべてに感謝。すべての事を幸せに感じているからかな?
「さみしくなんか、ないよ」
こねずみは、たまねずに会いに行きました。
たまねずは、こねずみに言いました。寂しくはなくなったかな?
こねずみは応えました。以前よりは、寂しくはなくなったけど、まだ、気持ちはなくならないよ。
たまねずは応えました。人が幸せになるのは、あなたがここにいて有難う。生まれてきてよかったと、ストレートに味わえる経験ができたとき。
簡単にできる方法は、人にお願いをすること。こねずみさん。これからも人にお願いする、される関係を友達と作っていけば、寂しい気持ちはなくなるよ、きっと。
こねずみは応えました。そうします、ありがとう。
「明日をつくること」
たまねずは、続けて、こねずみに言いました。こねずみさん。頭の脳は、常に生きていくために無理をしない様に自分をコントロールしている。だから、昨日と同じことを繰り返すのが一番と、あなたは思わせられてしまう。だから、自分を変えたければ、一歩踏み出すことが大事だよ。それには、たった1%だけど、努力が必要。1日換算でたったの15分、したいことをやってみる。最初はきついと思うけど習慣になったとたんに楽しくなるよ。
こねずみは、たまねずに言いました。ありがとう、自分をかえていくよ。
「夢からの願い」
こねずみは夜になったので家に帰り、さっそく寝ると夢を見ました。
夢の中で、こねずみは思いました。ここはどこだろう?星がきれいだな。
すると夢がこねずみに話しかけてきました。ようこそ、夢の国へ。こねずみさん。私たち夢は、毎日世界中で、自分の思いを叶えてくれることができる人を探しているんだよ。もし、叶えたい夢があれば、その夢が自分を選んでもらえるように、想いや意思をしっかりと持つことだよ。
こねずみは夢に言いました。夢が自分を選んでくれる様に、夢をしっかりと持つよ。ありがとう。
夢はこねずみに言いました。こねずみさん。かわいい夢、うれしい夢、素敵な仲間がいっぱいいるので、たくさんの仲間を呼んであげてね。
「しあわせな町つくり」
こねずみは思いました。とても幸せな毎日をすごせて嬉しいな。
するとこねずみの目の前に、ご先祖ねずが現れました。
ご先祖ねずは、こねずみに言いました。こねずみさん。今の社会は我々が作ってきた社会。これからの未来が、もっと幸せになるための努力をしていかないといけないよ。
こねずみは言いました。じいさん、ありがとう。この世へは旅に来ています、旅先を汚して帰るわけにはいきません。自分が生きている時よりも更に素敵な時代を作っていけるよう頑張るね。
ご先祖ねずは、こねずみに言いました。それを聞いて安心したよ。では、またね。
「そして未来へ」
20年後のお話。まごねずが、母ねずに言いました。ねえ、お母さん、心がとても苦しいの。
母ねずは、まごねずに言いました。それは大人になった証拠だよ。お父さん(こねずみ)も小さい頃、同じだったのよ。どうしたらよいか、お父さんに聞いてごらん。
まごねずは、こねずみに言いました。お父さん教えて~。
こねずみは、まごねずに言いました。それはね・・。そして、未来へと世界は続く。